研究班の取り組み
「ゲノム情報を活用した遺伝性腫瘍の先制的医療提供体制の整備に関する研究」班では、以下の5つの取り組みを行っています。
症例登録事業の全国展開.jpg

日本人HBOC患者さんの臨床像を明らかにし、将来の診療に役立てるために、全国の患者さんにご協力いただき、個人が特定できないように匿名化を行った上で、臨床所見や遺伝子情報をデータベースに登録しています。

この研究は一般社団法人日本遺伝性乳癌卵巣癌診療制度機構(JOHBOC)と共同で行っています。

遺伝子検査の標準化-2.jpg

2020年にHBOC診断診断目的のBRCA遺伝学的検査が保険収載されましたが、将来的にはすでに海外諸国で広く活用されている、遺伝性腫瘍に関連する多数の遺伝子を同時に調べるマルチ遺伝子検査が導入されると考えられます。どのような患者さんにこうした検査を提供すべきか、海外の実情を調査しつつ日本の医療の実情にあった活用ができるよう、指針を作成します。

未発症者に対する先制医療の効果の検討.jpg

HBOCでは診断がついた方の血縁者の遺伝学的検査により、まだがんを発症していない段階でHBOCの診断を確定することができます。こうした方にどのような医療(検査や予防的治療)を提供できるか、その効果はどの程度か、日本医療研究開発機構(AMED)研究班「日本人BRCA未発症変異保持者に対する乳癌リスク低減手法の開発研究(研究代表者 中村清吾)」やJOHBOCと連携して検討を進めます。

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遺伝性腫瘍ではまだ発症していない健康な血縁者に対する遺伝カウンセリングなど医療の提供が重要な要素を占めます。また今後はオンラインによる診療もわが国の診療の中に標準的に導入されてくると考えられます。

まだマンパワーが十分とはいえない日本の遺伝医療体制の中でどのようにHBOCをはじめとした遺伝性腫瘍の当事者に遺伝医療を提供していくことができるか、国内外の実態を調査しながら、将来に向けた提言を行います。

本研究課題の取組みとして遺伝性乳がんの医療を受けられた方を対象に「遺伝性乳がん患者とその血縁者の遺伝医療ニーズ調査:インタビュー調査」を実施しております。詳しくはこちらをご覧ください

社会に向けた発信.jpg

HBOCの体質はあってもまだがんを発症していない方への診療は現在の医療制度では保険適用とはなりません。また、リスクを減らすためにがんが存在しない臓器(乳房や卵巣・卵管)の摘出は倫理的な課題も含んでいます。こうした制度的、倫理的課題については国民の合意形成も必要です。HBOCについて市民の方々に正しく知っていただくためのさまざまな活動を展開します。

患者・市民向け市民公開講座の実施。(シリーズ「いま、伝えたいこと、考えたいこと」はこちらから)
患者・市民参画(PPI)を取り入れた研究活動の実施

患者・当事者・市民を対象とした研究調査の実施
​患者会の紹介コーナーも準備中です

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患者・市民セミナー 「いま、考えたいこと 伝えたいこと。」のコピー.jpg